お転婆魔女は性悪イケメン男子に恋をする
男子が終わり、次は女子。



「月華様、いってらっしゃいませ」



「行ってくるわね」



ただ前を向いて目的地に向かって歩いていく。



黒に赤と白が混ざったふわふわの派手なロングドレスに大きなマント、ティアラやネックレスをつけている私。



こんなドレス今なら絶対着ないけどあの頃はこれが普通だった。



懐かしくてたまらない。



そして私は目的地に着くと真っ黒の長い髪を肩にサラッと流し、腰に手を当て、薄く微笑んだ。



凛のこと知ってる人にとって私らしくない姿だと思うけど、月華を知ってる人にとったらすごく私らしいんじゃないかな。



魔法族たちが涙を流し、私に跪いている。



近くにいた人がギョッとした表情になっているけど、今日はもういいや。



そして私はマントで身を翻し、去っていく。



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