梅咲君にはツノがある ~私、節王様と結婚します!~
「最初は僕の勘違いだったんだよ。小学生の時、「春が好き」って小松さんが言っているのを聞いてしまって」

「ああ、あはは、よく言っているもんね、私」

「そう、でも僕は『春』だから」

「なるほど、確かにね」

「でもそれで小松さんを意識してしまって、そしたら」

「そしたら?」

 確かに「春が好き」は私の口癖のようなものだ。

 梅咲君の名前として意識はしていなかったけれど、言われたほうはそう思うかもしれない。
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