梅咲君にはツノがある ~私、節王様と結婚します!~
 季節の『春』と梅咲春の『春』がややこしくて、私が猛アタックかけた風に勘違いされてしまったようだ。

 それでも神の怒りならぬ精霊の怒りが一触即発な感じだったから、この幕引きには本当にホッとした。

「おはよー、って、え? 何? 何かあったの?」

「真央! あーもうどこからどう話せばいいのか……」

「えっ? どういうこと?」

 全てが終わった(?)直後に現れた真央が女神様に見えて、私は駆け寄り抱きついた。

 真央は困惑気味だったけれど、苦笑いする梅咲君としがみつく私、それと周囲の変な空気で何かを察したようで、私の背中をポンポンと叩いてくれた。

 やっぱり女神さまだ。
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