梅咲君にはツノがある ~私、節王様と結婚します!~
「と、とにかく、結婚とかそういうきちんとしたお話は置いておいてですね、朋香と仲良くしてくださるのはありがたいので、えー」

「まずは学友として仲良くしてほしい、よね?」

「そ、そう、それだ」

「はい! もちろん、勉学も共に切磋琢磨して学生らしいお付き合いをさせていただきたいと思っています!」

「ああ、ああ。そんなにかしこまらないで、こちらこそよろしく頼みます」

 かしこまっているのは絶対にお父さんのほうだよ、とツッコミたいのをぐっと堪えて、私は苦いコーヒーをぐいと飲み干した。
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