梅咲君にはツノがある ~私、節王様と結婚します!~
「ああそうか、話してなかったね」
「うん」
「次期節王はね、婚姻の儀式を経て、節王の力を得るんだよ。得るというか、封じていた本来の能力を使えるようになるんだ」
精霊界の話になると、梅咲君は耳元でナイショ話をするように囁く。
春風のような柔らかい声と花の香りが心地いい。
思わず、人目なんか気にせずにとろけてしまいそうな程だ。
気をしっかり持って、できるだけ早足で階段の踊り場へと向かわなければ。
私はまだ聞かないようなそぶりで、梅咲君の前を歩いた。
「うん」
「次期節王はね、婚姻の儀式を経て、節王の力を得るんだよ。得るというか、封じていた本来の能力を使えるようになるんだ」
精霊界の話になると、梅咲君は耳元でナイショ話をするように囁く。
春風のような柔らかい声と花の香りが心地いい。
思わず、人目なんか気にせずにとろけてしまいそうな程だ。
気をしっかり持って、できるだけ早足で階段の踊り場へと向かわなければ。
私はまだ聞かないようなそぶりで、梅咲君の前を歩いた。