梅咲君にはツノがある ~私、節王様と結婚します!~
「梅咲君、体は平気?」

「ん? ああ、儀式を済ませたからもう大丈夫だよ」

「あそっか」

「二人とも送ってくよ」

「ありがとう……って、何?」

 儀式の効力をすっかり忘れて梅咲君の時間切れを心配した私を、真央がニヤついた笑みを浮かべて眺めているのに気がついた。

「儀式って、どんなことしたのぉ?」

「へ、変な想像しないでよ!」

「へー、変な想像するようなことしたんだぁ、ずいぶん戻るの遅かったもんねぇ」

 真央のハートマーク攻撃が容赦なく私の記憶を呼び起こす。
< 80 / 107 >

この作品をシェア

pagetop