梅咲君にはツノがある ~私、節王様と結婚します!~
『ごめん……全然わかんないや。トップってことはA組だよね? ウチにそんな名前の子いなくない? てか男? 女?』

 嘘でしょ……

 真央が、ハルを知らない?

 火がつきそうなくらいに耳の奥が熱い。

 心臓が、血管が、煮えて固まってしまいそう。

 次の質問が浮かばない。ええと、なんて言えば思い出してもらえる?

 そもそも、なんで忘れているのだろう。私たちは三年になってから、毎日一緒にいたっていうのに。

 そうだ写真! 画像見せれば! そう思い立って、わたしは急いで画像フォルダを開いた。

 けれど、そこには私を更に混乱させ、奈落の底へ突き落すような結果が待っていた。
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