後輩くんは溺愛を隠せない


さっき戸惑っていたのも、きっと聞きたいことが沢山あるからだろうーー。


そう思い、話していても外から見えない会議室で聞くことにしたのだ。



「それじゃあ......」



会議室に入り、やっと言うことにしたのか、話し始めた。



「契約が決まった時って、また来店してもらって手渡しか、郵送か選べるはずですよね?

どうして初めから郵送って言ったんですか?」



よく気づいたね。普通なら、どちらにしますか?って聞くところだけど、私は郵送でいいですか?って聞いたのだ。


私も当たり前のように使ってしまったけど、新しい人は本当は気づけない。


夏樹は、今日配属なのに、二つの方法があるとしっかり勉強してきている。


すごいなぁーー。



「よく気づいたね。
佐藤様は、常連さんだから、何度もここを使ってくれているの。
で、その度に担当させてもらっているのが私。

この前来た時に、いつも郵送でと言われていたから、確認のために聞いただけなのよ」



夏樹くんに関心しつつも、質問に答える。

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