後輩くんは溺愛を隠せない
7.君のヒーロー


出張から戻り、2週間。


戻ってきてから1週間で、夏樹くんとまとめた資料は、みんなにも好評だった。


ちなみに、戻ってすぐに部長には抗議に行った。



「部長、ちょっとお時間いいですか?いいですよね?」



有無を言わさない勢いの私に押されたのか、おぅ......と応じてくれたのはよかった。



「どうして、一部屋しか取らなかったんですか?」


「そ、それはだな、お前たちが喜ぶと思って......」



結果的には、喜んだ。


ーーだけど、私の心臓の為にも、今後はやめて欲しい。



「そんな気遣い要りません。今後は辞めてください、分かりましたか?」


「お、おぅ」



これじゃ、どっちが上司なのか分かったもんじゃない。



「わかって貰えたなら、良かったです」



私はそう言って、にっこり笑い仕事に戻った。


それからは、また通常業務に戻ってきている。


ーー1部を除いては......。



「紗知先輩、あと10分で予約の時間ですよ」


< 154 / 214 >

この作品をシェア

pagetop