後輩くんは溺愛を隠せない
「っ!?」
図星をつかれて、思わず吹き出しそうになる。
なんで、これだけの会話でわかったんだろう?
突然過ぎて、私の頭の中はフル回転していた。
どう言ったらいいんだろう。
「す、好きって言うか......あの、はい......好きです」
瀬田さんの逃れられない様な視線に、私は正直に言うしかない。
言っていて、恥ずかしくなる。
「その、最後の日とかに告白とかしなかったの?」
「まっ、まさか、できるわけないじゃないですか!」
あの言葉が嬉しかったのもあるけれど、告白する勇気なんて、私には無かった。
だから、今更後悔しても遅いのは分かっているんだけどーー。
それでも伝えればよかったと思ってしまう。
「今は連絡とってるの?」
「いえ......、向こうに行ったばかりなので忙しいと思ってしてません。向こうからも何も無いし......」
自分で言っていて、悲しくなってくる。
だからといって、連絡して迷惑になるのは嫌なので、出来ないでいるのだけれどーー。