後輩くんは溺愛を隠せない
今まで、なんとも思っていなかったから、そんなふうに考えたこともなかった。
「わ、かりました」
こんなこと初めてなので、どうしたらいいのか分からない。私の頭は混乱していた。
「か、帰りますね」
話す内容も思いつかず、気まずい雰囲気が流れていたので、残りのお酒を飲み干して、席を立った。
「いくらですか?」
「えっと、430円だよ」
瀬田さんも、さすがに告白した後に普通に話すのは気まずいのか、引き止めずにお会計をして貰えた。
「あ、ありがとうございました」
私は早口でお礼を伝えて、お店を出る為、出口に向かう。
「また来てね~」
その声に振り返ると、瀬田さんがヒラヒラと手を振りながら見送ってくれていた。
それに、ぺこりと頭を下げて、今度こそ私はお店を出た。
帰っている間も、どうして?いつから?と頭の中は告白された事でいっぱいだった。
家に着いてから、1人では抱えきれないと思い、春奈に、チャットでメッセージを送る。