後輩くんは溺愛を隠せない
北見さんもかっこいい。
初めから、北見さんには俺が紗知先輩を好きなことはバレていたからこそ、味方になってくれている。
これが、瀬田さんの味方に付かれていたらと思うと、恐ろしい。
俺は、清瀬さんといい、北見さんといい、本当にいい人たちに巡り会えたと、改めて感謝をした。
***
それから1週間は、ことある事にソワソワしながら過ごしていて、清瀬さんに冷やかされながら過ごした。
「黒瀬、行くの今日だったよな?」
ついに、水曜日がやってきて、俺は朝から緊張していた。
「はい」
「頑張って行ってこいよ」
そんな俺の緊張をほぐすように、今日はからかうことなく、声をかけてくれていた。
「よし......行ってきます」
午前中に、やらなきゃ行けない仕事を何とか終わらせて、清瀬さんの応援を背中に聞きながら、会社を出た。
明日も仕事はあるので、日帰りだ。
1度家に帰って、仕事の荷物を置いて、着替えてから向かう。