後輩くんは溺愛を隠せない
築5年で2LDKと比較的新しいの賃貸アパート。
そこの201号室が俺の部屋だ。
「ありがとうございました」
サッと支払いを済ませる。
「お幸せに~」
そう言って、俺たちを送り出した運転手さん。
いい人だーー。
再び紗知先輩を抱えあげて、部屋の中に入った。
リビングには行かず、手前にある右側の扉を開ける。
ダブルサイズの大きいベット以外は何も置いていない寝室だ。
俺は、紗知先輩をベットの上にそっと下ろした。
そのままでは苦しそうなので、ブラウスのボタンを3つ外しておく。
「ん......」
少し身じろぎをしながら、トロンとした目が開いた。
「紗知先輩?大丈夫ですか?」
「ん、......ぉ水......」
「水ですか?ちょっと待っててくださいね」
どうやら喉がかわいているらしい。
でも、この感じだと、酔いは冷めてなさそうだな。
リビングに行って、コップに水を入れて寝室に戻る。
「紗知先輩、水持ってきましたよ?起きれます?」