後輩くんは溺愛を隠せない
自分で、何を言っているのか分からなかった。
「紗知先輩......?落ち着いて?」
「えっ、無理、なんで、どうして......」
夏樹くんは、どうしてそんなに落ち着いて居られるのだ。
そして、いつの間にかベットの上に座っている。
もしかして、ずっと床に座って寝てたのかな?私がベット使っちゃってたしーー、なぜか私は、そんな事が気になった。
でも、そうだとしたら、申し訳ない事をした。
「紗知先輩、昨日のこと覚えてます?」
夏樹くんは、考え込んでいた私を呼び戻す。
「昨日は、飲みに行って......そのあと......は、わかんない」
夏樹くんと春奈が、なにやら盛り上がっていたのは覚えている。
「紗知先輩、酔って急に寝ちゃったんですよ。
送っていこうと思ったんですけど、家分からなかったし、起きなかったので、俺の家に連れてきちゃいました」
連れてきちゃいました......って、そりゃ飲みすぎた私も悪いけどーー。