後輩くんは溺愛を隠せない
4.甘さ100%
夏樹くんとショッピングデート?をしてから1週間。
結局、服を買ってもらったあと、目当てのバックも無事に買えた。
そして、帰りは家まで送ってもらい、変にドキドキした1日だったーー。
「夏樹くん、田中様の資料まとめてみて?」
「っ!紗知先輩!俺がやってもいいんですか?」
とはいえ、あのデート以来、特にドキドキすることも無く、私は普通に仕事をしていた。
本当なら、新人はまだ雑用をやっているはず。
私ももちろんそうするつもりで居たのだけれどーー。
「紗知先輩、この資料ってこうしたらどうですか?」
この前、そう言って持ってこられた資料は見やすくて、綺麗にまとめられていた。
それに、欲しかった資料も準備が終わっている。
「......頼んでた資料整理は?」
「終わりましたよ?」
仕事が速い。
そう言われてしまっては、返す言葉もない。
資料整理しながら、仕事を覚えてもらえて、ゆっくりと任せていくつもりだった。
なのに......彼は、予想を遥かに超えて優秀だった。