後輩くんは溺愛を隠せない



「はい。こちらです」



ーーさすが、準備がいい。



「チケットと、予約確定のお知らせは郵送にしますか?ご来店されますか?」


「そうね......、郵送にしようかしら」


「かしこまりました。では、準備が出来ましたら郵送させていただきますね」


「よろしくね」


「かしこまりました。本日はご来店ありがとうございました」


「ありがとうございました」



私の後に夏樹くんも続いて、お見送りをした。



「紗知先輩!俺たち息ぴったりですね!」



思っていた......、私も思っていたよ。


ナイスタイミングで書類準備してくれてやりやすいと思った。


それを褒めようとしたのに、先に言われてしまっては、褒めにくい。


それも、すごく嬉しそうにーー。



「そ、そうだね......」



否定も出来ず、私はそう言うしかなかった。



「それと、この後は時間空くから、さっきの資料作りやってていいよ」


「わかりました!」



ルンルンでデスクに戻っていく夏樹くん。


息ぴったりな事が、そんなに嬉しかったのかな?

< 77 / 214 >

この作品をシェア

pagetop