後輩くんは溺愛を隠せない
ーーそして、40分後。
「ごめん、お待たせ~」
「いいよ、私もキリのいいところまで出来たから」
タイミング良く、私が進めていた仕事がキリのいい所で、春奈の仕事が終わった。
「今日はいつものとこ?」
「んー......駅前のカフェにしない?」
「おっけ~」
お酒が入ると、真面目な話ができない気がして、私はたまにランチで行くお店を指定した。
時間的に少し混んでいたけれど、すんなりと席に通される。私たちは飲み物だけ注文した。
「で、話ってなによ?
まぁ、紗知の事だから、指導方法に自信ないんでしょ?」
さすが、春奈、その通り。
「うん。春奈はどうやって指導してるのかなって思って......」
「紗知と同じだと思うよ?お手本して、覚えてやってもらうだけ。そうやってるんでしょ?」
春奈......、説明簡単すぎるでしょ。
確かにそうやっているけど、それでいいのか、自信が無い。
「なら、大丈夫だよ。何が不安なの?」