君のパーカー


ソファに起き上がって座る彼に

引き寄せられて、彼の前に座った。

急に後ろから抱きしめられて心臓がうるさい。



『なぁ、なんでそれなん』



彼が私の着てるパーカーの袖を引っ張ってきた。

あ、大ちゃんのやつ、勝手に着てたんだった。

彼がいない間だけ借りるつもりが

今日も着てしまっていた。



「ご、ごめん、着替えてくるね」

『ねえ、違う』

「え?」

『なんでそれ着てるん』

「えっと、、、」

『俺がおらんかった間ずっと着てたん?』

「、ごめんね、」

『、、、あぁーもう、』

『あかん、無理、かわいすぎ、』



私の首元に顔を埋めてきた。

息がかかってくすぐったい。



「大ちゃん、、くすぐったい」

『〇〇のいい匂いする』

「ねえ、くんくんしないでよ」

『やだ』
< 6 / 8 >

この作品をシェア

pagetop