君のパーカー

「、ん」

『かわいい』

「大ちゃん、見えない」

『見えんくていいの』



そういってまたキスをされた。

何回も何回も繰り返される。

前が見えない分、いつもよりどきどきする。


彼の片手がフードの中に入ってきて

首の後ろに添えられた。

エアコンで冷えてしまった彼の手は冷たくて、

びっくりした。


「きゃっ」


口が開いた瞬間、彼の舌が入ってきた。

角度を変えながらひたすら深いキスをされる。

苦しくなって顔を離そうとしても、

首を押さえられてて逃げれない。

彼の胸をトントントン と叩いた。

彼はゆっくり顔を離してくれた。


大きく息を吸って呼吸を整える。

彼は毛布に包まりながらこっちをみている。

しっぽをふりながらおねだりをする

わんちゃんみたい。

大きな目でこっちをじーっとみている。


ん?と首を傾げてみた。


『なあ、寒い』

「Tシャツだもんね、エアコン消す?」

『いい』

「あ、このパーカー返すから着て?」

『〇〇風邪ひくやん』

「私、自分の着てくるからいいよ」

『ちゃうねん』


ん?何が違うんだろう?

そう思って彼の方を見た。


『なあ、あっためて?』

「え?」

『せやから、あっためて、俺のこと』

「んーと、、」

『ベッド行こ』


彼は私の腕を掴んで寝室に連れて行った。






明日は休みだから、いいよね。

大ちゃんと久しぶりの夜を過ごした。
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