婚約破棄するはずが冷徹御曹司から溺愛宣言されました
「よいしょっと」
身体を起こして大きく伸びをする。
考えてもどうしようもないことを考えるのはやめよう。
もう自分の家なのだから好きにしていいと言われているので、遠慮なく冷蔵庫を開けて中から冷えたミネラルウォーターを取り出す。他にも炭酸水やビール、牛乳や野菜ジュースなどたくさんの飲み物がストックされている。
それに比べて食材はほとんど入っておらず、見当たるのは酒のつまみになりそうなものばかり。
お酒が好きなのかな。
思い返してみれば、食事をする時はいつもアルコールを口にしていたような気がする。
彼の好きなものも嫌いなものも知らない。
これからは私が食事を用意するのだから、アレルギーなども含めて聞いておかなくちゃね。
新生活について思案しながらグラスに水を注いでいると、リビングの扉がガチャリと開いた。
「えっ」
リビングを出て行ってからまだ十分くらいしか経っていないのに。
上半身裸の新さんが、濡れた艶やかな黒髪をタオルで雑に拭きながら入ってきた。
身体を起こして大きく伸びをする。
考えてもどうしようもないことを考えるのはやめよう。
もう自分の家なのだから好きにしていいと言われているので、遠慮なく冷蔵庫を開けて中から冷えたミネラルウォーターを取り出す。他にも炭酸水やビール、牛乳や野菜ジュースなどたくさんの飲み物がストックされている。
それに比べて食材はほとんど入っておらず、見当たるのは酒のつまみになりそうなものばかり。
お酒が好きなのかな。
思い返してみれば、食事をする時はいつもアルコールを口にしていたような気がする。
彼の好きなものも嫌いなものも知らない。
これからは私が食事を用意するのだから、アレルギーなども含めて聞いておかなくちゃね。
新生活について思案しながらグラスに水を注いでいると、リビングの扉がガチャリと開いた。
「えっ」
リビングを出て行ってからまだ十分くらいしか経っていないのに。
上半身裸の新さんが、濡れた艶やかな黒髪をタオルで雑に拭きながら入ってきた。