婚約破棄するはずが冷徹御曹司から溺愛宣言されました
ワンピースもネックレスもとても可愛いけれど、本当に新さんが選んだのかしら。
こんなにいらないのに、と思うくらい、これまでにたくさんの贈り物をいただいている。
彼の性格上、好きでもない女性のために時間をかけたとは思いづらいのだけれど。
「東来百貨店にアンシャンテリューの店舗をオープンさせるために、新くんが視察に何度も訪れているだろう。最近では君について話題が尽きないそうだよ。アンシャンテリューの常務取締役は若いのに有能で、イケメンでまだ結婚していないから狙い目だとか。相変わらずモテるようだね」
「僕としては、茉莉子さんという綺麗で可愛らしい婚約者がいるのだと、早く言い広めたいのですがね」
「本当に、茉莉子にはもったいないくらいだよ、君は」
お父さんが愉快に笑い声を響かせる。
なんていう会話をしているの……。
内心盛り下がっている私をよそに、お父さんと和やかに語らう真正面に座る新さんをそっと見る。すると私の視線に気づいて口元を緩めた。
私も反射的に笑顔を作るが口角がぴくぴくと引きつった。
怖いなぁ。本当はなにを考えているのだろう。
こんなにいらないのに、と思うくらい、これまでにたくさんの贈り物をいただいている。
彼の性格上、好きでもない女性のために時間をかけたとは思いづらいのだけれど。
「東来百貨店にアンシャンテリューの店舗をオープンさせるために、新くんが視察に何度も訪れているだろう。最近では君について話題が尽きないそうだよ。アンシャンテリューの常務取締役は若いのに有能で、イケメンでまだ結婚していないから狙い目だとか。相変わらずモテるようだね」
「僕としては、茉莉子さんという綺麗で可愛らしい婚約者がいるのだと、早く言い広めたいのですがね」
「本当に、茉莉子にはもったいないくらいだよ、君は」
お父さんが愉快に笑い声を響かせる。
なんていう会話をしているの……。
内心盛り下がっている私をよそに、お父さんと和やかに語らう真正面に座る新さんをそっと見る。すると私の視線に気づいて口元を緩めた。
私も反射的に笑顔を作るが口角がぴくぴくと引きつった。
怖いなぁ。本当はなにを考えているのだろう。