Lose everything

桜子・・・

友人達と飲んで騒いで
楽しかった。

結婚したからって
まったく付き合えないわけでは
ないが、報告も兼ねての
飲み会になったのだ。

帰りにしゅうちゃんに
会えるとか思わなかったが・・
しゅうちゃんを思い出すと
うふっ、やっぱりお兄ちゃんだな
と、思いながらニヤけてしまう。

しゅうちゃんと一緒の時に
陽真から電話があったのには
びっくりしたが・・・

陽真は、私がしゅうちゃんに
長く片想いをしているのを
知っていて、気にしてるし
式前に波風をたてる必要もないと
考え・・
一人?と聞かれたから
一人だよ。と陽真に答えた。

陽真には、その後
気をつけて帰るように言われた。

今は、しゅうちゃんに対して
“恋” より、兄妹愛のような
気持ちに心がなっていた。

それは、陽真が全力で
私を愛してくれているから。

しゅうちゃんに送られて
実家に帰りついた。

桜子は、結婚後は陽真のマンションに
一旦は、引っ越しをして
二人で新居を決める事に
なっていたので、
今は実家に戻っていた。

「しゅうちゃん、ありがとう。
うふっ、しゅうちゃん好きだよ
お兄ちゃんとして・・ね。」
と、実家の前で言うと
「ば~かっ、ゆっくり寝ろよ。
酔っぱらい。」
と、頭を撫でて帰っていく
しゅうちゃんを見届けて
家に入り、簡単にシャワーを浴びて
自分の部屋に入り
陽真に“帰りついたよ。”と
LINEをした。

もちろん既読にもならず
返信もない
寝ちゃったな。と思いながら
私もベッドに入り眠りに落ちた。

翌日、目を覚ますと
お昼を過ぎていて・・
母から
「良い年をした女が・・飲み過ぎ?」
「う~ん、飲んだかな?」
「遅くになると危ないわよ。」
と、言われたから
「あっ、しゅうちゃんが居たから
大丈夫。一緒に帰ってきた。」
「えっ、秀君と?一緒だったの?」
「ううん。店をでたら絡まれて
その時にしゅうちゃんが助けてくれて
そのまま一緒に帰ってきた。」
「あなた、いくら幼馴染みだと
言っても、結婚するのだから
陽真君に心配かけないでよ。」
「大丈夫だよ。陽真も飲みにでていて。
私より先に終わってマンションに
戻っていたから。」
「そんな事だけじゃなくて・・・・」
と、まだ何か母は言っていたが
私は、「ご飯食べて良い?」
と、遮った。



母の小言や陽真への電話対応を
もっと、きちんと考えていたら
こんな事には、なっていなかった
のだろうか‥‥‥‥?‥‥‥‥‥
< 18 / 72 >

この作品をシェア

pagetop