Lose everything
そんな大変な事になっているとは
知らない・・
秀一と千紗は・・・
秀一は、式の取り止めの文章が
届いて慌てて桜子の実家に行った。
桜子と桜子の両親の話を聞いて
自分の軽率な行動から
こんなことになり
桜子にも、桜子の両親だけでなく
陽真君や陽真君の両親にも
迷惑をかけ、傷つけてしまった事に
どうしてよいか、わからなかった。
自分も式を取り止めようとする
秀一を桜子や桜子の両親が
止めた。
秀一は、自分自身の気持ちが
許されないと言ったが
秀一のお嫁さんになる人には
なんの関係もなく
悲しみを増やすだけだから
と、説得した。
「桜子は、それで良いの?
陽真君をこのまま、手放して
本当に良いの?」
「陽真の気持ちを考えると
自分の気持ちだけで
突き進むことができなくて。」
「10年だよ。桜子を想って。
あのイケメンの彼が。
俺が言うのはおかしいけど
長い片想いが、どんなに辛く
どんなに悲しいか
一番、わかっているのは
桜子じゃないの?
簡単に諦めるなよ。
自分の気持ち、陽真君の気持ちを
大切にしろよ。」
と、言った。
私も母も涙が止まらなかった。
千紗は、母親から
はるちゃんの結婚が取り止めになった
と、連絡を受けた。
結婚してほしくないと
思っていたが・・・・
私の写真から・・・・
本当に・・良かったのだろうか・・
父には、見せれなかったが
罪悪感に苛まされて
母には、見て欲しかったから
実家に帰って
泣きながら、母に写真を見せた。
母は、言葉が出てこないみたいで・・
涙を流した。
「おかあ・・さん、どうしょう・・」
「こんな顔をみたら・・
陽真君が・・・
悩んで、悩んで、決めたんでしょう。
千紗は、陽真君が好きなんでしょ?」
「えっ?なぜ?」
「わかるよ。何年あなたの母親
していると思うの?
だから、陽真君と桜子さんの
挨拶にも帰らなかったんでしょ?」
「‥‥‥‥うん‥‥お兄さんだと
思おうと‥‥何度も‥‥したけど‥‥
できなかった‥‥‥‥‥。。」
「仕方ないわよ。
あれだけのイケメンさんなんだから。」
と、母は笑ってくれた。
お母さんは、
「お父さんには内緒にしとくね。」
と、言ってくれた。
私は、少しだけ気持ちが楽に
なったが・・・
お母さんの携帯から
はるちゃんに
“本当にごめんなさい。
私のせいで・・
もう、陽真兄さんには、
近づかないから。
体には気をつけて下さい。”
と、LINEした。
はるちゃんは、携帯も変えて
父と母にしか知らせてなかったから
私は、訊いてはいけないと思った。