Lose everything
13

陽真は、部屋についてから
直ぐに桜子に連絡をした。

お互いに
さっきまで一緒にいたから
寂しさは、充分に感じていた。

だが、気持ちがわからず
離ればなれだった時とは違う。

これからは、
二人で歩んで行くと
二人で決めたのだから
一人で悩んで、苦しんで
辛い思いをしていた時とは
まったく・・・・・違う・・・・

そう思うから・・・

陽真も桜子も
穏やかな気持ちになれて
「また、月曜日から
仕事頑張ろうな。」
と、陽真が言うと
「うん、大丈夫だよ。」
と、いってお互いおやすみと
電話を切った。

陽真は、
桜子ともう一度
心が繋がり
もう一度桜子を
抱けた事を感謝しきれない
気持ちでいっぱいだった。

その夜
陽真は、父親に
今日の事を報告した。

呆れられているかもしれない
心配ばかりかけているから・・・・

だが、父親は、
「・・・・・そうか。
お前の人生だ。
お前の思うようにすれば良い。
陽真、幸せになれ!!
だが、わかってるな
桜子さんを
責任持って幸せにするんだぞ。」
と、言って貰えて
「ありがとう、親父。
かあさんにも伝えて。
心配ばかりかけてすみませんって。」
と、いって電話を切った。

これから先
どんな風に自分がしたら
桜子を不安にさせないかを
考えながら眠りについた。

陽真と桜子は、どちらからでもなく
朝、夜は、おはよう・おやすみの
ラインは、必ずする。

その他は、電話で話したり
ラインを使ったり

あの日から
一週間後の土日は
桜子の元に行きたかったが
土曜日に仕事が入り
陽真は、行けなかった。

次の週は、桜子の元へ
会いにいく。

金曜日に夜に陽真が着くので
桜子は、駅に迎えにいく。

改札をでて、桜子を見つけると
駆け寄り抱き締める陽真に
照れながら
「おかえり」
と、言うと
「うん、ただいま。
体調は、どう?無理してない?」
「クスッ、大丈夫だよ。陽真は?」
「俺は、桜子に会いたいだけの毎日。」
と、言いながら
手を繋いで桜子のマンションへ。

桜子は、退社後に
ご飯の準備をして陽真を
迎えにいっていたので
二人で食事をして
お風呂に入りくつろぐ。

陽真は、あの日に
父親に報告した事を桜子に
伝えた。
桜子の顔を見て話をしたかったから
電話では話してなかった。

桜子は、驚いていたが
陽真のお父さんから
幸せにするようにと
いってもらえた事が嬉しかった。

息子を傷つけて職まで奪った女なのに。
桜子は、涙が溢れていた。

そんな桜子の涙を拭きながら
陽真は、桜子に沢山のキスをした。
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