Lose everything
日曜日の朝というか・・・
お昼近くに二人は目を覚ました。
昨夜は、いっては、繋ぎ・・・の
繰り返しで、いつの間にか
二人は抱き締めあったまま
眠りについていた。
サワサワと身体を触る感覚に
目を覚ました桜子は、
目の前に素肌の胸が見えて
嬉しくなり、寄り添った。
ああ、陽真がいる
陽真の元で目が覚めたんだ
と、一人微笑んでいると
「何、一人で幸せそうな顔してるの?」
と、言われて
見られてた?えっ、起きてた?
と、焦っていると
陽真にクスクスっ、笑われながら
ギュッと抱き締められた。
「このまま、ベッドでいちゃいちゃ
していたいけど、どうする?」
「なっ、昨日沢山したよ。」
「う~ん、俺は、まだまだ行けるよ。」
と、陽真が自身の固いものを
私の太ももにあててきて
「きゃっ」
と、言うと陽真は
ひどいなって、笑いながら
「本当は、まだ抱きたいけど
北海道を見て欲しいから我慢する。」
と、言う陽真に
これはこのままで大丈夫なんだろうか
と、思いながら
うん、と答えた。
シャワーを浴びて
着替えをして
北海道の美味しいものを
食べながら、あちこちする。
渉のお土産も買ったり・・・
陽真といると
見るもの全てが愛しくて
色鮮やかで、心が喜んでいる。
桜子は、自分にとって何よりも
大事な物は、陽真だと
改めて解った。
夜は、桜子の手料理を食べて
月曜日のお昼に桜子は
空港に向かう。
心配する陽真に
「見送って見たいの」
と、言うと
陽真は、空港についたら連絡して
そして東京についたら
また、連絡して。
夜は、俺がするから。
と、何度も同じ事を
言いながら
桜子に、行ってきます。
と、キスをして出社した。
桜子は、それから
朝の食器を洗い、掃除、洗濯をして
夜のご飯の準備をした。
なんか、奥さんみたい
と、笑いがもれる
少しずつ、笑えるようになってきた
自分を鏡に写し
恥ずかしくなる。
陽真にもらった合鍵で
鍵をしめて
陽真が依頼してくれた
タクシーに乗り空港に向かった。
本当に、子供じゃないと
何度も言うが、陽真は決して
耳を傾けない
二度と後悔したくないんだ
あの時・・こうしていたら、とか
あの時・・ああしていたら、とか
だから、自分が思い付く事はしたい。
と、真剣に話す陽真に
桜子も嬉しかった。
空港について、陽真に連絡すると
寂しそうにしながら
「気をつけて帰れよ。」
と、言う。
東京について連絡すると
「もう、東京か・・」
と、言う陽真に
可笑しくなって笑ってしまった。
夜は、陽真から連絡があるまで
自分の部屋を片付けをしていた。
「桜子、夕飯ありがとう。
美味しかった。
部屋もあちこちも綺麗だったし
洗濯物も、ありがとう。」
「ごめんね。洗濯物、たためなかった。」
「大丈夫、今、たたみながら電話してる。
来週は、仕事だから再来週に行くよ。
桜子、愛してる。」
「陽真、無理しないでよ。
お金もかかるし、
ゆっくりできないでしょ
私も陽真が大切で大事なの
だから、無理だけはしないでね。
私も陽真を愛してる。」
「ああ。わかってる。
ありがとう。」
と、言って電話を切る。
離れて寂しいのは、お互いだ。
だけど、本当に気持ちが繋がって
いないときに比べたら
二人とも、お互いを思いやれる
事が幸せだった。
桜子は、渉にも
無事に帰ったよ
とLINEをした。