Lose everything

両家の挨拶もすんだ。

千紗は、家にいなくて
桜子に会うことはなかったが
父親と義母は、喜んでくれた。
「妹さんがいるんだね。」
「妹と言っても義母の連れ子です。
年が離れているから
殆んど一緒に暮らしたことなくて。」
と、言うと
桜子さんは、
「そうなんだ。」
と、言っただけだった。

桜子さんの両親も喜んでくれた。

幼馴染みの秀一さんとも会った。

桜子も秀一さんの式に
出席することにしていた。
秀一さんも桜子の式に
出席することになっていた。

秀一さんから
「陽真君、俺の可愛い妹なんだ
幸せにしてほしい。」
と、言われて
「はい、桜子さんを必ず幸せにします。」
と、答えると
秀一さんは、
嬉しそうにして
「桜子、幸せになれよ。」
と、言うと
「うん、ありがとう、しゅうちゃん」
と、涙を溢すから
俺は、ハンカチでそっと
涙を拭きとり、桜子を抱き締めた。

まだ、完全に秀一さんを
吹っ切れてなくて
なにかあると
ぼぉ~と、している桜子さんに
不安がないわけじゃない。

秀一さんと別れてから
車に乗り込んだ帰り道
「ありがとう。」
と、言う桜子さんに
「俺は、何もしていません。

桜子さんの気持ちが、完全では
ないこともわかっています。
だけど、少しずつで構いません。
俺を見て下さい。
俺だけを見て下さい。」
と、言うと
「うん。
私だって、気持ちがないのに
プロポーズに返事しないよ。
それに、陽真、敬語やめようって
話したでしょ?
桜子・・さんも」
「ああ、つい・・・
でも、俺、本当に
桜子が好き。愛してる。」
と、口にすると
桜子は、真っ赤になりながら
「あり‥‥がとう‥‥
  わたしも‥‥すきっ‥‥‥」
と、言ってくれた。

その日、俺と桜子さんは結ばれた。

「すごく‥‥きれいだっ‥‥‥」
「はっ‥‥はずか‥‥しいっ‥‥‥」

沢山のキスをしながら
俺のだと言う華をさかせ
桜子の身体中が愛しくて
身体がとろけるほどに
愛撫してから
桜子の中に自身を嵌め込んだ。

たまらない高揚感と快楽に
我を忘れてしまうほど
愛して止まない人を抱くと
言う事が、これ程のことなのかと
「‥‥‥‥..ああ‥‥ん‥‥っ‥‥‥」
「さくら‥‥こっ‥‥たまら‥‥ないっ‥‥
    あいっ‥‥‥し‥‥‥てるっ‥‥‥」
「‥‥はる‥‥まっ‥‥もぅ‥‥むりっ‥‥」
「‥‥いやだっ‥‥まだ‥‥つな‥‥がって
   いたいっ‥‥‥はぁっ‥‥‥うっ‥‥」
何度も、桜子の中に入り
桜子の身体に自分を教え込むように

桜子が意識を飛ばしても
陽真は、桜子から出ずに
桜子の中に入ったまま
抱き締めて意識を手放した。
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