アーシュベルク王国短編版。
冒険家の少女テルマ
【冒険家の少女テルマ】

テルマは冒険家だ。
彼女は探知機を背負い、探知機の磁針(じしん)により磁気を調べることができた。

アーシュベルク王国の辺境部の村で盗まれたくず鉄。
盗賊団の仕業だ。

で、テルマはそのくず鉄を追跡している。
魔法使いミモザ·ルーベックも加わっている。
明け方、宿屋で作戦会議をする。

「くず鉄を隠すためには?」とルーベック。
「あらゆるところが候補となるが」と少女テルマ。

ルーベックは時空間に介入すると、易をする。

「東だ」とルーベック。
「太陽が登るところだが」テルマが慎重にいう。

とそこにユエが聞き込みから帰ってきた。
「村人の話では、西の廃屋が怪しいらしい」

「東だね」とルーベック。
ここはテルマがもつ探知機の出番だ。
探知機を東西にむける。

「磁気反応はノイズに隠れているっぽい」
「分からない、ということか」
その日調査をした西の廃屋にはめぼしい手がかりがなかった。
その翌朝のことだ。
「地図によると、くず鉄が盗まれたのは数日前、この場所だ。
で、近くに川がある」とユエ。
「川船か」眉をひそめるルーベック。

一同は手紙をしたためると、速達で馬車郵便により冒険家ギルドに報告する。

数週間ののち、国境警備隊が臨検(りんけん)した川船からくず鉄が見つかる。
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