【完】喫茶「ベゴニア」の奇跡



どこかで私たちのことを祝福してくれているかのように鐘の音が聞こえる。

ふと視線を水樹くんに向けると、私を見ていたその目と重なる。

お互い顔を合わせてクスリと微笑む。それが合図かのように自然と落ちていく瞼。

間も無く降りてくる温もりにこれ以上ないくらいに心臓が高鳴った。




12月25日の0時0分。私はこの世界で誰よりも最高のクリスマスプレゼントをもらった。
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