死骸

親の所有物のような自分は腐った肉のように異臭を放つ。


自分は誰よりも不幸です。

と異臭を周りに振りまく者にとてつも無い嫌悪を抱きながら、
実は自分もそんな異臭をすき有らば撒いているのだ。



何十億との人間がいるこの地球上で、誰よりもなど、自惚れるなと鏡越しの自分がせせら笑う。



そして、空っぽの涙が人知れず
なんの価値もなく流れて消えていくときの感情は

なんと惨めったらしいものか

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