死骸

潤い、色のある自分はいつもこちらを見ては
渇いた空っぽの私を嘲笑っていた。

そして、そんな嘲笑う自分を私はいつも冷たい目でしかし見ることができないのだ。



偽りが、と毒をつく。


あの子たちは、晴れた日の雨『天泣』によってできた濁りのない綺麗な水たまり

潤い、色のある自分は、砂漠の中にあるサボテンといったところだろう。




そんな中で私は海の真ん中にポツンと浮かぶあのカスカスの浮きに違いない。
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