【女の事件】女王蜂~魔女になってしまった花嫁さん
第13話
10月13日頃に、しほこの実家で新たな問題が発生した。

しほこの姉・みほこと8歳の長男に対して、ダンナは『もう一度チャンスをくれぇ…』とコンガンしていたが、みほこはイコジになっていた。

父親は、イコジになっているみほこに『もう一度家族で仲良く暮らして行け!!(みほこのダンナ)くんは心の底から反省していると言っているのだぞ…もうこらえてやれや…』と言うて、みほこにもう一度やり直しの機会を与えた。

みほこは、父親の言葉を聞いて返す言葉がなかったので、家族3人で東京へ帰ることにした。

しほこの父親が今治駅へみほこ夫婦の家族を送り迎えに行っているときであった。

しほこの実家に、突然しほこの兄・たけひこ(47歳・無職・未婚)が戻ってきた。

たけひこは、派手なシャツを着て、ジーンズのポケットに丸亀競艇場の出走表を入れていた。

たけひこは、競艇でだいぶ負けが込んでいたので気持ちがイライラとしていた。

たけひこは、高価な品物を勝手に持ち出していた。

「たけひこ!!何をしているのよ!!やめて!!」
「やかましいオドレ!!しほこばっかりエコヒイキしやがって!!オラ!!しほこの結婚関連の品物はどこだよ!!」
「たけひこやめて!!」
「やかましい!!」

たけひこは、テレビが置かれている部屋に行って、BS8チャンネルで放映されている丸亀競艇場で開催中のSGレースの4レース目を見ていた。

しかし、絶対あたると信じていた1番人気の舟券が外れてしまったので、たけひこは頭がカーッとなっていた。

たけひこは、しほこに着てほしかった純白のウェディングドレスを見つけたので、さらに怒りが高まっていた。

「これも金にするぞ!!」
「やめて!!それはしほこのために買った純白のウェディングドレスなのよ!!おとーさんがしほこのために買った高級品なのよ!!」
「やかましい!!しほこばっかりエコヒイキしていたのだから!!しほこの幸せをズタズタに壊すぞ!!」

たけひこは、しほこの結婚関連の品物を根こそぎ奪い取った後、質屋へ走って行った。

その頃であった。

みほこ夫婦の家族は、高速バスに乗って福山駅へ向かっていた。

バスが再び大三島インターに入って、多々羅大橋へ向かっている時であった。

みほこが『子供の具合が悪いので、トイレに行かせてほしい…』と乗務員に申し出た。

バスは、途中の瀬戸田パーキングエリアで停車した。

みほこは、8歳の長男を連れてバスから降りたあと、パーキングエリアから500メートル離れた逃げていった。

そして、スマホを取り出してケーサツに『DVの夫が福山行きの高速バスに乗っている…ナイフ持っている…殺される…助けて…』と通報した。

それから間を置かずに、広島県警の高速機動隊の白バイがけたたましいサイレンを鳴らしてパーキングエリアに入ってきた。

みほこの夫は、自暴自棄におちいったのでバスの乗客たちを人質にバスの中に立てこもった。

(ブーン!!ブーン!!ブーン!!)

この時、しほこの乳房の奥から飛び出して来ましたスズメバチが事件現場にやって来て、機動隊員のリーダーを刺した。

スズメバチは、リーダーを刺した後『バスジャック犯をハイジョせよ!!』と暗示をかけた。

バスジャック事件発生から2時間後…

(ドーン!!ワーッ!!ドカドカ!!)

機動隊員たちは、バスの中に強行突入したあと、バスの乗客たちを救助した。

みほこのダンナは、機動隊員たちに激しく抵抗していたので、身柄を確保してバスから引っぱりだされたあと、バスの外で射殺された。

「死にたくない!!イヤだー!!」
「これより、バスジャック犯をハイジョする!!」

(カチャッ…)

リーダーの隊員は、みほこの夫に銃口を向けたあと『死ねや!!』と叫んで、みほこの夫の頭を撃った。

(ズドーン!!ズドーン!!ズドーン!!バーン!!)

みほこの夫の頭が銃声とともにこっぱみじんに砕けちった。

みほこは、事件のあと8歳の長男と一緒に行方不明になってしまった。

翌日に、みほこのダンナの家族がしほこの実家に電話で『たったひとりの大事な息子がケーサツに殺された!!どうしてくれるのかしら!!みほこを出しなさいよ!!』と激怒していた。

しほこの両親は、みほこの夫の家から人殺しとなじられたので、頭が大パニックにおちいっていた。

その一方で、たけひこはしほこの実家で暴れまわった後、新居浜で暮らしているやくざの家に入り浸ってしまった。

たけひこの社会復帰は、完全に絶望となった。

しほこの乳房の奥で増殖を続けているスズメバチたちは、この時さらに凶暴化していた上に、いつでも次のターゲットへ向かうことができるようにコシタンタンと整っていた。

しほこは、怒りのほこさきをやすあきの実家の家族とやすあきの親族へ向けていたので、この後、新たな悲劇がやすあきの実家を襲うのであった。
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