【短】Reduce




「みゃーこ…俺たち…結婚しないか?」

「え…?何突然?」

「だから、結婚。しよう?」


柔らかい束縛。

でも、私は躊躇する。


「……もう?」

「付き合った時間なんて関係ないだろ?」


私は彼を愛してる。
それこそ、誰かを犠牲にしたとしても…。
でも。
なぜか、こんな風に急な展開で言われると、妙に身構えてしまう。

だって、彼と付き合い始めてから、また半年も経っていないし、知らないことだって多い…。


昨今、交際0日結婚やら何やらが、世間を騒がせているけれど。


それは、私の中では有り得ない。


だから、目の前でにこにこと微笑んでいる彼の顔をまじまじと見て、黙り込んだ。


「みゃーこは俺と結婚するのはいや?」

「そんなことは…ない、けど、さ」


なんなだか、ここでYESと頷くことは、間違っているような気がした。



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