【短】Reduce
「とにかく、俺はみゃーことの結婚真剣に考えてる。だから、みゃーこも前向きに考えて」
そう畳み掛けるように言うと、運ばれて来た料理に彼は手を付けていった。
私はそれを見つめながら、まるで味のしない…砂を噛んだような食事を進める。
心の中で深淵に沈む溜息。
祖父が大好きだった私は、唐突の祖父の死に打ちひしがれ、抜け殻になっていた。
なんで、人生に終わりがあるのか。
なんで、世の中には病という言い様のない悲劇が存在するのか。
私には、看護の知識も医療の知識も何もない。
だから、とても歯痒くて、泣けるだけ泣いた。
そんなことをしても、祖父が戻って来てくれるわけがないのに……。