モデル彼氏とお姫サマ☆
あたしは目の前で一人慌てる李斗に首を傾げていた。
「じゃー海鬼、今日はここでいいよ。」
「え?」
ドラマ撮影での仕事の帰り、車から降りようとするあたしに海鬼が間抜けな顔を見せた。
なによその間抜けなツラは。
「ちょっと駅に用事があるの。」
「そうなのか?じゃあ俺も………」
「い、いいよ!!」
着いてくると言いかけた海鬼の声を全力で遮った。
ありがたいんだけど…ありがた迷惑なのよね。