モデル彼氏とお姫サマ☆
「やっぱり李斗、あのダンサーなんでしょ?」
あたしの質問に目を見開く李斗。
「ねぇ、答えてよ…。」
いつもどうしてこの場所で踊ってるの?
どうしてこの時間に…。
キャップを深く被って、ショーウインドーの前で…。
どうして…お兄ちゃんみたいに、この場所で…。
いっぱい質問はあったけど、それを口にする事はできなかった。
思わず…脳裏に焼き付いた、真剣に踊るお兄ちゃんの姿を思い出してしまったから…。