モデル彼氏とお姫サマ☆






「誰か取ってよっ!」



あたし、暗闇だけはダメなんだ。


暗くて何も見えなかった火事の事、思い出しそうで怖い。


しばらく布がかかったまま暴れていると、ドンッと何かにぶつかった。


額に鈍い痛み。



「いたたたた……。」


「おいアリス、お前これ何なんだよ?」



額を押さえるあたしに低い声。


いきなり視界が明るくなって、思わず目を細めた。







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