モデル彼氏とお姫サマ☆
先輩の力が段々と緩んで、バッと胸倉から手を離された。
頭に血が回ってなかったのか、フラフラとめまいが起きる。
ゴツッ……!
痛っ……。
手荒い場の角に頭をぶつけて、そのまま座り込んでしまった。
意識が朦朧とする。
「あんた達…アリスに何やってんだ?」
「え…と、その。」
「目障りなんだけど、早く消えてくんない?」
「ッッ……!?」
この声は、きっと李斗。
先輩達は目に涙を浮かべると、走って行った。