モデル彼氏とお姫サマ☆
軽い気持ちで取り出した携帯。
「赤外線で良いよね?」
あたしが聞くと、李斗は首を縦に振った。
「よし…できたよ!」
「おう。」
少しして送信し終えたあたしのアドレス。
「アリスさん、李斗さん。準備出来たんでよろしくお願いします。」
あたしがポケットに携帯をしまったのとほぼ同時に掛かったスタッフの声。
「じゃあ李斗。よろしく。」
「あぁ、よろしく。」
あたしは李斗の方を向き、表情に気合いを入れた。
李斗もあたしに答えるように、表情が変わる。
あたし達はお互い少し微笑むとセットへと近づいた。