モデル彼氏とお姫サマ☆
「ったく、最悪だな。」
「本当、李斗ってば最悪。」
「アリスだろ?」
「まあね★」
ニコッと笑ったあたしに驚き顔の李斗。
その頬は、少し赤みがかかった気がする。
「いい笑顔だな。」
「へ…?」
返事を言う暇もなく、李斗の顔が近づいて来て。
あたしは目をギュッとつぶる。
唇に宿った熱は、一気に体を駆け巡り、あたしの体温を上昇させた。
保健室の独特の匂いと李斗の香水の香りが混じって。
少し変な感じ。
唇が離れた後。
お互いの真っ赤な顔を見て笑いあった。
李斗とのキスは。
幸せと涙の味で…
嬉しかったのに、少ししょっぱかったんだ。