先生は溺愛ダンナさま  旅行編
正式に彼女にしてもらえたのは卒業してからだったけど、それも彼と私の立場を考えたら正しい選択だったんだっていまならわかる。


だから、私はいまだにあの頃のことを彼にまともに問いただしたりしないし、出来ない。


私が高校生の時、ほんとうはどう思っていたの?


とか


あの時の彼女とはどうなったの?


なんてことはとても聞けない。聞きたいけど、聞くのが怖い。


だってだって、私以外に彼が好きになった人がいるなんて想像しただけて泣きたくなるんだもん。


子供っぽいってわかってるけど、心が狭いって自分でも自覚してるけど。


嫌なんだもん、凄く凄く。


「すみれ」

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