先生は溺愛ダンナさま  旅行編
同窓会が開催される京都駅近くのホテルは、私達の今夜の宿泊先でもあった。


そして明日は大阪のテーマパークへ行き思い切り遊ぶんだ。


彼は京都の大学に通っていたらしくて、私を関西の観光地へ案内するのを楽しみにしてくれていた。


「お餅を買ってくるからすみれはここで待ってて」


「うん」


優しい旦那さまの後ろ姿を見ていたら、私と同じように彼の姿を目で追う女子グループに気がついた。


彼を指差してキャッキャッと黄色い声を上げている。


「凄いイケメン、俳優さんかな?」


「声かけてみよっか。あーんでも緊張する」


などと嬉しそうに話しているのでギョッとする。

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