先生は溺愛ダンナさま  旅行編
よく見れば、高校生か大学生くらいの若い女子達。


こういうのよくあるんだよね。確かにうちの旦那さまは超がつくほどのイケメンですけど。


声なんてかけたって無駄なんだから。彼には私というれっきとした妻がいるんだから。


ああ、でも複雑な気分。
旦那さまがモテるって嬉しい反面モヤモヤしちゃうんだな、これが。


彼女達が何かしやしないかとハラハラしながら見ていたら、後ろから肩を叩かれて振り返った。


「Excuse me, I seem to be lost.」


「え、えと」


「How do I get to the station?」


外国人のカップルが、親しげに話しかけてくるけれど、その流暢な英語はチンプンカンプンで私の脳はフリーズしてしまう。

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