先生は溺愛ダンナさま 旅行編

「あー、はいはい。わかったわかったよ。理人」


困ったように理人さんの左側の人がなだめる。


「俺はな、初めて会った時からずっとずっとずっと彼女のことが好きだったんだからな」


眠そうな目を擦りながらだけど、はっきりとした口調で彼は言い放った。


えっ、理人さんたら酔いに任せてなんてこと言いだすんだろ。


さすがに顔が熱くなるけど、だけど凄く嬉しい。


初めて会ったときから好きだなんて、全く初耳だもん。


「もうさっきから何回も聞かされたよ。奥さんが高校生の時は随分悩んでたんだよな」


「理人、ほんとに奥さんが好きなんだな。卒業するまで自分の気持ちを抑えるのが大変だったって」