先生は溺愛ダンナさま  旅行編
「はいはい、パジャマに着替えてから寝ましょうね」


彼の背広のジャケットを脱がせてあげていたら、彼が細く目を開けているのに気がついた。


そして右手で頭を痛そうにおさえている。


「理人さん目が覚めた?お水持ってこようか?」


「ああ、いい。それよりすみれ、どこに行ってたんだよ。そばにいなきゃ駄目だろ」


まだ半分は正気じゃないみたいな様子だ。


「理人さん、同窓会の会場で酔い潰れちゃったんだよ」


「そうなの?あまり覚えてないんだ。頭が痛くてわれそうだ」


言うなり彼は、私に抱きついてきて甘えはじめる。アルコールの匂いがブワッとする。


「すみれー、大好きだよー」


あーあ、やっぱりまだあんまり酔いから覚めてないみたい。
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