先生は溺愛ダンナさま  旅行編
元高校の担任教師である理人さんは、今では私の愛しい旦那さまなんだった。


わぉっ、なんて素晴らしい現実。


まさにここは天国。


さっきの夢とは大違いだ。


そうか昔の夢を見ていたみたいだ。


私は理人さんの熱い腕の中にすっぽりと包まれている。


はあー、幸せだなぁ。


あったかいお布団の中にいる私達は2人とも浴衣姿で強く抱き合っていた。


だけど私の帯ははずれていて、前がはだけている。


「あ」


そうだ、いろいろと思い出した。


「ここ旅館だったね。伊勢に旅行にきているんだったね」


老舗旅館の露天風呂付きの和室は、真新しい畳の匂いがする。

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