逆転結婚~ブサイクだって結婚したい~
「先ずは教えてくれるか? 樹利亜の父親の居場所」
「…金奈総合病院よ…」
「ふーん、そっか。有難う教えてくれて」
忍はちょっと妙な満面の笑みを芹亜に向けた。
「あんた…小悪魔? 」
「え? 俺が? なんで? 」
「私のバッグから、こっそり注射器盗んだり。そんな動画撮るなんて、普通の人じゃありえないわ」
「そっか、俺は普通の人じゃないかもな」
そう言いながら、忍はシャツのボタンをはめた。
芹亜はキッ忍を睨みつけ、バッグに手を忍ばせた。
ジャケットを拾う忍の背後から、芹亜がゆっくり近づいてい行く…。
キラッと、光るものを芹亜が振りかざした。