逆転結婚~ブサイクだって結婚したい~
化けの皮がはがれて・・・
2週間後。
ずっかり秋をも深まり寒くなってきた今日この頃。
樹利亜の行くへは判らないまま、一ヶ月以上が過ぎてしまった。
忍はいつも通り仕事をしている。
お昼になり、忍はランチに向かう為ビルから出て来た。
今日は駅前のレストラン街にでも行ってみようと、歩いている忍。
すると駅前のビルに映し出されるテレビ画面に、緊急速報が流れてきた。
ん? と、忍は速報に目をやった。
緊急速報を見て、忍は驚いた。
速報には(里田芹亜(雨野芹亜)容疑者が警察病院の看護師を殺害し、逃走。全国に指名手配)と書かれていた。
「逃走? 刺されているのに、よく動けるなぁ…」
緊急速報に忍もちょっと恐怖を感じていた。
午後から穏やかに仕事をして、忍は定時で帰宅した。
帰宅する為駅前を歩いて来ると。
歩道橋の上が何やら騒がしいのを目にした忍。
見ている人が悲鳴を上げている。
遠目で見ている忍は何事かと、思い近く行ってみた。
「みんな殺してやるわ! 」
狂ったようにナイフを振り回しているのは、逃走してきた芹亜だった。
黒いワンピースに疲れた顔の芹亜は、派手な格好の時とは違い随分と老けて見える。
笑いながらナイフを振り回している芹亜は、狂っているとしか言いようがない。
近くの交番から警察官が駆け付けてきたが、芹亜は警察官にもナイフを振り回し切りつけている。
人だかりが居るため、警察官はむやみに発砲できないままで、芹亜を止めることが出来ないようだ。