逆転結婚~ブサイクだって結婚したい~

 忍と樹利亜が何故結婚する事になったのか。

 それは忍にかかってきた1本の電話からだった。



 いつものように仕事をしている忍の携帯電話に、見知らぬ番号から電話がかかってきた。

 忍はなんとなく不思議な気持ちで電話に出た。

 すると電話の相手から。

(あの…私と結婚して下さい…)

 と言われたのだ。

 綺麗な声の女性だと思った忍。

 初めはちょっと驚いたが、だんだんと胸がキュンと鳴ったのを感じた忍は。

「いいですよ。喜んで」

 と、あっさり返事をした。


 名前を聞いて里田樹利亜と名乗られ、胸の高鳴りはどんどん高鳴っていった。



 実際に会ってみると、忍は胸がいっぱいになり嬉しさが溢れてしまった。

 しかし、樹利亜は本当に現れた人が想像以上にイケメンで、しかもあの大手の企業宗田ホールディングの副社長だとは驚くばかりで…。



 これは何かの夢だろう。
 そうだ…夢なんだ…。
 だから一晩寝れば覚めてしまって、明日には全てなかった事になるだろう。
 そうなんだ。

 樹利亜は自分にそう言い聞かせた。







 カフェを出て、金奈市役所に向かって婚姻届けを提出した忍と樹利亜。

 金奈市は年中、婚姻届けの提出は受けつしているため、いつもでも提出できるようになっている。


 婚姻届けを提出した後は、樹利亜の荷物を取りに行って。


 その後は宗田家へ向かった。
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