【完】ねぇ、もっと俺に甘えてよ?


「っ、な、なにって……着替えるの!そこ、閉めてよ……」


「は?熱あるのに学校行くとか言ったら許さないよ?」


「うっ……」



完全に読まれてる……。


ジーッとこちらに視線を送ってくる葵くん。



「今日は欠席。学校には俺から連絡入れとく」


「……いい。これくらい平気だもん」


「お前なぁ」



はぁっ……と、深く吐き出された溜め息。



「学校には行く……あの日、誓ったから」


「あの日?」



葵くんの問いかけに私は声を詰まらせる。


学校にだけはどんなことがあったって行くから、と私は過去に誓ったのだ。

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