【完】ねぇ、もっと俺に甘えてよ?
「……そ、それに。もしかしたらまた変な手紙や嫌がらせをされるかもしれない……だから、それだって……心配で」
八雲先生は他の生徒の耳に入らないようにしてくれると言っていたけど、次はどんな形でなにをされるかわからない。
「どう見たってお前の方が心配でしょ」
「でも……」
「それに、雨野が気にしてる件なら手は打ってある」
「え……?」
「なにかおかしなことがあれば、すぐに報告してくれるから大丈夫だ」
「ほ……報告?えと、それは誰が……?」
八雲先生……?
も、もしかして海ちゃん?
葵くんは一瞬自分のスマホを見てなにかを確認すると、再びポケットに突っ込んだ。